歩くぬか袋開発のきっかけは、米ぬかでピカピカに磨かれた小学校の廊下を思い出したことでした。

米ぬかは栄養豊富な、無限の天然資源だと知りました。

 お米を精米する時にできる米ぬかを見て、小学生の頃に米ぬかを使って学校の廊下をつるつるピカピカに磨いたことを思い出しました。そして、もし靴下にしたら、足もつるつるピカピカになるのだろうか、という考えが頭に浮かびました。

 「米ぬか」について調べ始めると、栄養が豊富であることが分かりました。玄米全体のわずか10%の米ぬかに、75%もの栄養分が含まれているのです。そして、米ぬかの栄養分は皮膚から浸透しやすく、美肌効果を得られることも知りました。昔から、木綿や絹の袋に米ぬかを入れた「ぬか袋」というものが日本にはあります。米ぬかの持つ美肌効果を、日本人は経験的に知っていたのです。

 お米は、私たち日本人の食生活に欠かすことのできない食べ物です。そして世界の半数以上の人々がお米を主食としています。米ぬかは、人類がお米を生産する限りなくならない無限の天然資源なのです。

 米ぬかを調べれば調べるほど、その栄養成分を何とか靴下に取り入れたい、無限の天然資源を活用して美と健康を保つ靴下を作りたい、と強く思うようになりました。