顔や手とは、そもそも違う皮膚のはなし
冬になると、顔や手はそれなりにケアしているのに、なぜか、かかとだけがガサガサする。
靴下を脱いだときに、「あれ?」と驚いた経験のある方も、少なくないのではないでしょうか。
実は、かかとは体の中でも、とても乾燥しやすい条件が重なった場所です。
それは、ケアが足りないからでも、年齢のせいでもありません。
理由はとてもシンプルで、皮膚のつくりそのものが、ほかの部位と違うのです。

かかとの皮膚は、なぜ乾きやすいのか
まず大きな違いは、皮脂腺の存在です。
顔や手には、皮脂腺があり、皮脂が膜のように肌を覆うことで、水分が逃げにくくなっています。
ところが、かかとには、この皮脂腺がほとんどありません。
つまり、かかとはもともとうるおいを守る力が弱い場所。
乾燥が始まると、影響が表に出やすい構造なのです。
さらに、かかとは体全体の体重を支えるため、角質がとても厚くなっています。
これは本来、体を守るための大切な仕組み。
けれど、乾燥が進むと、この厚い角質がさらに硬くなり、水分が奥まで届きにくくなってしまいます。
うるおいが行き渡らず、乾く → 硬くなる → さらに乾く、という悪循環に入りやすくなるのです。
毎日、無意識に受けている刺激
かかとは、歩くたびに体重を受け止めています。
床との摩擦、靴やスリッパのこすれ、冬のフローリングの冷たさ。
こうした刺激は、乾燥しているかかとにとって、想像以上の負担になります。
顔や手のように「気づいたら保湿する」ことも少なく、知らないうちに、刺激と乾燥が積み重なっていく。
それも、かかと特有の事情です。

冬になると、急に目立つ理由
実は、かかとの乾燥は一年中、少しずつ進んでいます。
それが冬になると一気に表に出るのは、空気の乾燥、冷えによる血流の低下、そして室内外の温度差といった条件が重なるから。
特に冬の後半は、肌そのものがうるおいを保つ力を失いやすい時期。
「あれ?急に悪化した?」と感じるのは、これまでの乾燥が、目に見える形で現れているだけなのです。
年齢とともに、気になりやすくなるのはなぜ?
「若い頃は、こんなに気にならなかった」そう感じる方も多いと思います。
年齢を重ねると、肌の水分保持力は少しずつ低下し、皮膚の回復にも時間がかかるようになります。
その結果、乾燥がリセットされにくくなり、刺激の影響が蓄積されやすくなる。
かかとは、もともと乾燥しやすい場所だからこそ、こうした変化が、いち早く表に出やすいのです。
乾燥は「老化」ではありません
ここで、ひとつ大切なことがあります。
かかとの乾燥は、老化のサインでも、自分のケア不足でもありません。
かかとは、乾燥しやすい皮膚構造を持ち、日常的に強い刺激を受け続けている場所。
誰にでも起こりやすい、構造的な問題なのです。
だから、かかとには「守るケア」が必要
顔や手と同じ感覚で、クリームを塗って終わりにしてしまうと、かかとの乾燥は、なかなか変わりません。
かかとに必要なのは、うるおいを与えることと、それを逃がさないこと。
つまり、与えるケアよりも、守るケアという考え方です。

かかとのこと、もう少しだけ整理してみませんか
ここまで読んでくださった方は、「だから、かかとだけこんなに乾燥するんだ」と、少し腑に落ちた感覚があるかもしれません。
原因がわかると、必要以上に削ったり、強くこすったりしなくていいことにも気づけます。
大切なのは、かかとの皮膚のつくりや、冬のかかとの状態をきちんと理解したうえで、今の自分に合った守り方を選ぶこと。
もしよければ、次の一歩として履くだけでかかとを整える、大人のためのケアも見てみませんか。
実際にどう守るか、どんな選択肢があるのかをやさしく紹介しているページです。
「自分のかかと、これでよかったんだ」と思えるヒントを、見つけていただければと思います。
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