
お気に入りの靴下ほど、「できるだけ長く履きたい」と思うものです。
でも実は、ほんの少しの洗い方や干し方の違いで、履き心地も、風合いも、寿命も、大きく変わります。
毛玉ができにくくなること。
締め付け感が変わらないこと。
やさしい肌触りが、長く続くこと。
それは、毎日の中の、ほんの少しの習慣で守ることができます。
この記事では、靴下を長く心地よく使うための基本のお手入れ方法を、わかりやすくご紹介します。
※ここでは、靴下全般のお手入れの考え方として、一般的な素材についても少し触れています。
鈴木靴下では、現在、主に天然由来素材・米ぬか繊維を使った靴下づくりを行っています。
靴下は、いちばん働いている衣類かもしれません
風がやさしい日。
洗濯物が、よく乾きそうな朝。
そんな日に、靴下をひとつひとつ干しながら、ふと思うことがあります。
一日中、体重を支え、汗を吸い、靴の中でこすれ、それでも文句ひとつ言わずに、私たちの足元に寄り添ってくれる。
靴下は、たぶん、服の中でもいちばん過酷な環境で働いている存在です。
それなのに、洗濯機にぽん、と入れて、他の衣類と一緒に回して、乾いたら、また履く。
そんなふうに、少しだけ「雑に」扱ってしまいがちなのも、靴下かもしれません。
でも実は、ほんの少しの気遣いで、履き心地も、もちも、ずいぶん変わってくるのです。

なぜ、お手入れで靴下の寿命は変わるのか
靴下は、毎日の摩擦と洗濯の積み重ねによって、少しずつ風合いが変化していきます。
特に、やさしい履き心地を大切にした靴下ほど、生地が繊細で強い摩擦や高温乾燥の影響を受けやすい性質があります。
逆に言えば、少しだけやさしく扱うことで、その心地よさは、ずっと長く続きます。
お気に入りの一足を、「消耗品」としてではなく、「長く寄り添う一足」として使うために。
まずは、日々のお手入れから見直してみませんか。
靴下づくりの現場で見えてきたこと
私たちは、日々靴下をつくる中で、同じ素材で編まれた靴下でも、お手入れの違いによって、風合いの変化に違いが生まれることを見てきました。
やさしく洗われた靴下は、その柔らかさを長く保ち、反対に、強い摩擦や乾燥を繰り返した靴下は、少しずつ本来の風合いが変わっていきます。
それは、素材の品質だけでなく、日々の扱い方が、その履き心地を守っていくからです。
だからこそ、基本のお手入れを知っていただくことで、靴下を長く心地よくご使用いただきたいと考えております。
米ぬか繊維「䋛 -mai-」のやさしい風合いも、日々のお手入れによって、その心地よさをより長く保つことができます。
靴下を長持ちさせる基本のお手入れ方法
① 脱いだら、軽く整える
脱いだ靴下は、くしゃっと丸めず、軽く伸ばしておくだけでも、生地への負担が変わります。
② 洗うときは、裏返しで
汗や皮脂は、内側に多くつきます。
裏返して洗うことで汚れ落ちがよくなり、表面の毛羽立ちも防ぎやすくなります。
③ 洗濯ネットに入れて、やさしい水流で
他の衣類との摩擦や強い水流は、毛玉や型崩れの原因になります。
④ 干し方と乾燥機について
鈴木靴下の靴下は、基本的に乾燥機のご使用はおすすめしていません。
高温の熱は、
・繊維を傷める
・縮みや型崩れの原因になる
・やさしい風合いを損なう
といった負担を、積み重ねてしまいます。
風通しのよい日陰で、形を整えて、履き口を上にして干す。
水を含んで重くなった生地の重みで、履き口が引っぱられるのを防ぎ、伸びや型崩れを防ぐことができます。

素材別|靴下のお手入れの考え方
靴下は、見た目が似ていても、素材によって性質は少しずつ違います。
だから、本当は、お手入れのしかたも少しずつ変えてあげるのが理想です。
どの素材にも共通して言えるのは、
・強く扱わないこと。
・急がせないこと。
・無理をさせないこと。
それだけで、履き心地のよさは、ずいぶん長く続いてくれます。
靴下を長持ちさせるための4つの基本
・裏返して洗う
・洗濯ネットを使用する
・乾燥機は避ける
・整えて干す

米ぬか繊維の靴下|やさしさを育てる素材
NUKATOの靴下に使われている米ぬか繊維「䋛 -mai-」は、お米の恵みを活かして生まれた、肌にやさしい素材です。
米ぬかに含まれる天然由来の成分を、繊維の中に練り込むことで、しっとりとした風合いと、なめらかな肌あたりを生み出します。
その風合いは、履いた瞬間の心地よさだけでなく、日々の暮らしの中で、足をやさしく包み続けてくれています。
ただし、その「しっとり」「やわらかい」という風合いは、繊維がとても繊細であることの裏返しでもあります。
なぜ、お手入れで心地よさが変わるのか
米ぬか繊維「䋛 -mai-」は、肌へのやさしさを大切にした素材だからこそ、日々のお手入れの違いが、その風合いに少しずつ影響していきます。
やさしく洗われ、形を整えて干された靴下は、本来のしっとりとしたやわらかさを長く保ちます。
一方で、強い摩擦や高温の乾燥を繰り返すと、繊維に負担がかかり、その風合いは少しずつ変化していきます。
それは、毎日の扱い方によって変わる、ごく自然な変化です。
だからこそ、ほんの少しの気遣いが、その心地よさを、より長く守ってくれるのです。
なぜ、強い摩擦や高温乾燥を避けてほしいのか
洗濯時に裏返さずに洗ったり、洗濯ネットを使わず他の衣類と強く擦れ合ったりすると、繊維の表面に摩擦が生じ、風合いの変化や毛羽立ち、毛玉などの原因となります。
また、乾燥機の強い熱は、繊維そのものに負担を与え、やわらかな履き心地を損なう要因になることがあります。
洗濯ネットを使用し、形を整えて自然乾燥することで、素材本来の風合いをより長く保つことができます。
それは、特別なお手入れではなく、日々の中でできる、いつもの小さな習慣です。

米ぬか繊維以外の靴下|当店で扱っている素材について
鈴木靴下では、用途に合わせて、米ぬか繊維以外の素材を使った商品も一部ご用意しています。
■ 温フィーユなど(ウール混・化繊混)
あたたかさを重視した素材は、熱と摩擦に弱い性質があります。
・乾燥機は使わない
・ネットに入れる
・やさしい水流で洗う
これだけで、風合いとあたたかさは、長持ちします。
■ ケータイウォーマー(ポリプロピレンなど)
軽くてあたたかい反面、熱に弱い素材です。
自然乾燥を基本にしてください。
■ フライトストッキング(ナイロン・ポリウレタンなど)
非常に繊細な素材のため、
・必ずネット使用
・引っぱらない
・手洗いに近い感覚で
が基本になります。
一般的な靴下素材|参考までに
※当店でお取り扱いのない素材も含めた、一般的なお話です。
・綿
吸水性は高いですが、摩擦と引っぱりに弱い素材。
裏返し・ネット使用がおすすめです。
・一般的なウール
熱・摩擦・お湯に弱く、縮みやすい素材。
必ず洗濯表示を確認してください。
・一般的な化学繊維
丈夫ですが、高温乾燥と摩擦の蓄積には注意が必要です。
こんな扱い方は、靴下を傷めてしまいます
・乾燥機にかける
・ぐちゃっと丸めて洗う
・強く引っぱって履く
・濡れたまま放置する

靴下を大切にすることは、足を大切にすること
靴下は、ただの消耗品ではありません。
毎日、肌に直接ふれて、一日中、足元を守ってくれる存在です。
「履くケア」と「整えるケア」は、実は、ひとつながり。
今日履いた靴下を、少しだけやさしく整えて干してみる。
それだけで、明日も、明後日も、その心地よさは長く続いていきます。
靴下を大切にすることは、自分自身の心地よさを大切にすること。
肌にふれるやさしさを、これからも長く感じていただけましたら幸いです。
よくあるご質問|靴下のお手入れQ&A
Q. 靴下は裏返して洗うべきですか?
→ はい。汚れ落ち・生地保護の両面でおすすめです。
Q. 乾燥機は使えますか?
→ 縮み・劣化の原因になるため、基本的にはおすすめしていません。
Q. 毛玉を防ぐ方法は?
→ ネット使用・裏返し洗い・摩擦軽減でかなり防げます。
Q. 買い替え時期は?
→ ごわつき・締めつけ・かかとの硬化を感じたら、買い替えのひとつの目安です。
日々の小さな習慣が、心地よさを守る
靴下は、毎日いちばん近くで、私たちの体を支えてくれる存在です。
だからこそ、少しだけ、やさしく扱ってあげる。
今日履いた一足を、そっと整えて干すところから。
そんな小さな習慣が、明日の心地よさにつながっていくのかもしれません。
お手入れを重ねながら、
長くご愛用いただける一足を、ぜひご覧ください。